Esteman & Daniela Spalla // Te Alejas Mas De Mi Jamila Woods // Boundaries Valdes // TODO LO QUE HICIMOS. Bekon // Cold as Ice Tatamimuse // A Letter to Me Arto Lindsay // Kamo(Dark Stripe) Luisito Quintero // Acid Sonia Possetti Quinteto // Bullanguera Cal Tjader // Ode To The Beat Generation Naßler & Schneider // Zwischenlandung Feist // One Evening やまがたすみこ // 雨の日曜日
Esteman & Daniela Spalla // Te Alejas Mas De Mi コロンビア出身のシンガーソングライター、エステバン・マテウス・ウィリアムソンことエステマンと、スペインのシンガーであるダニエル・スパラによるデュエット。エステバンは大学で美術を学び、このクールなMVも自身の演出によるものだそうです。縛られてる二人が、互いを縛っているようで、縛られてる先は画面の外にあるのがいいですね。歌詞は当然のように、長く付き合ったカップルが別れる内容のようです。
Valdes // TODO LO QUE HICIMOS. アルゼンチンのエドゥ・ヴァルデスとパンチョ・ヴァルデスの兄弟バンド。この数年、南米系のインディーバンドいろいろ聴いてたけど、彼らが一番好きかも知れない。ファンク~ディスコの影響下にあって、バンドで4つ打ちをやってる人たちはいっぱいいるけど、彼らにはその中でも「ハウス」っぽさを一番感じる。博愛的なニュアンスというか。兄弟でやってるっていう所がデカいんだろうか。
Bekon // Cold as Ice ケンドリック・ラマー『DAMN.』での実績で一躍名を馳せたダニエル・タネンバウムことベーコンのソロアルバム。これはリリースされた時、日本でも話題になっていたので詳細気になる方は調べていただければ。 ところでケンドリック・ラマーと彼のことについて調べてると『DAMN.』制作時のインタビューで、ビーコンが”ケンドリックが僕に言ったんだ。「世界をインスパイアする人をインスパイアしたいのか、世界をインスパイアしたいのか、どちらか決めなきゃいけないよ」と。僕は一週間考えて「両方だ」と答えたんだ”と発言しているものを見て、面白かった。ミュージシャンズ・ミュージシャン的な存在でありたいのか、それとも広く一般に人気の作品を創りたいのか、というようなニュアンスだろうか。
横田進 // blue sky and yellow sunflower 来年で没後10年になる、日本のテクノ・シーンを代表するアーティストの2004年作から。クラシック音楽のサンプリング&エレクトロニック化、というのはそれこそ『スウィッチト・オン・バッハ』の時代から現在に至るまで無数の作品がありますが、アルバム『Symbol』もそのラインで、これはライヒとドビュッシーのサンプリング(『月の光』『ナゴヤ・マリンバ』)何ならマッシュアップと言ってもいいんでしょうか。
Tatamimuse // A Letter to Me 畳・ミューズ?タタミムセ?ドイツはベルリン出身の日本人アーティストらしいのですが、まだあまり情報が無く……でも事前情報なくとも、とにかく聴けば食らうと思います。この曲以外もいいです。音響系/フォークトロニカを最初に聴いた時のフレッシュさを思い出すけど、2024年の響きもある……。
Arto Lindsay // Kamo(Dark Stripe) これはもう、去年からずっと聴いてます。アート・リンゼイの2004年作。タイラー・ザ・クリエイター好きな人ならぐっと来るのでは。ところで先日”タイラー・ザ・クリエイターは渋谷系”というツイートを見かけて、膝を打ちましたね。
Cal Tjader // Ode To The Beat Generation カル・ジェイダーはラテンジャズの代表的な存在で、西海岸のヴィブラフォン奏者。アシッドジャズの文脈でも再評価された人のはず、あまり詳しくないですが。「ビート世代に捧ぐ」という曲名は何なんだろう。バロウズもケルアックも、中南米での経験が作家として大きな影響を受けたとは思うけど。
Feist // One Evening やまがたすみこ // 雨の日曜日 最後はポップに。ファイストはカナダのシンガーソングライターで、この曲は世界的にヒットしたセカンド『Let It Die』から。チリー・ゴンザレスがプロデュースしてて、チリー・ゴンザレスがピアノで弾いてるバージョンもあります。やまがたすみこはフォークからシティポップにシフトした歌手で、この時期のライブ盤では大瀧詠一~ムーンライダーズが参加してるようです。聴いてみたい。
まあそう言いつつ、細かいガジェット系のものはちょくちょく買ってしまうのですが。で、最近買ったものの中で一番「これは!」と膝を打ったのがこちらです、km5のInstant Disk Audio CP-2でございます。USB充電タイプのポータブルCDプレイヤー、スピーカー付き。スピーカーのないCP-1とも悩みましたが、Bluetoothでイヤホンなり何なりにいちいち繋がなくていいこっちのタイプが自分には合ってた。
e5 / Luv In Grave で、弱みということで言うと、恋愛のラップ、それも一方的な片思いとか失恋の内容だと、一気に「弱みを見せる」内容になってぐっとくる曲が多い気が。どうしても男性のラッパーより女性のラッパーの方が圧倒的に恋愛の歌が多いので、自ずと女性のラッパーの曲に比重が増える……90年代から2000年代にかけては、男性のラッパーがラブソングを書くことは「セルアウト」と見なされバカにされていた過去がある訳ですね。じゃあ今はそういう価値観は無くなったのか?というとこれがそもそも「セルアウト」という概念自体の方が無くなって、でも男性のラブソングは別に増えていない、という気がします。もっと男性による情けないラブソングが増えてほしいんですが。わりと世の中がそこから変わっていく気がする。で、この曲、中村一義の歌みたいに、歌詞の半分くらいは歌詞情報を見てやっと理解できるくらい、発音も譜割りもかなり壊してる(こういう音楽的な響きのために文章/言葉としての意味が伝わらなくなるくらい発声を壊す手法、名前があると便利そう)んですけど、そのぐちゃぐちゃな感じが、愛が失われていく過程で情緒が壊れてく様子と感応しててそこがいいなーと思います。
Neibiss / Looking 4u OGGYWEST / 牛久
神戸のラップ・デュオNeibissのアルバムも良かった。初期FPM~AKAKAGE~RIP SLYMEなど、90年代末の日本のクラブミュージック(TSUTAYA等ではこの辺りとピチカート・ファイヴや電気グルーヴ、中田ヤスタカなどをひっくるめて”J-CLUB”というジャンルの棚に入れられており、そういうのを5枚で1000円レンタルでチマチマ借りていた日々がありました)っぽいボサノヴァやラテン・ブレイクビーツのサンプルを切り貼りしたナイスなセンスのトラックメイクに、絶妙に力のヌケた、それでいてキメる時はキメるラップが素晴らしい。Neibissの自分の印象は、Die, No Ties, Flyとの共演曲「明るい夜」を聴いて、ベテランながらまだまだフレッシュであろうとするDie, No Ties, Flyサイドに対して、逆に、早く大人(ベテラン)になりたいヤング=Neibissという図が自分の中で出来てて、まあ、趣味良い若者は常に老成を目指すという。 そのDie, No Ties, FlyのLEXUZ YENがYOUNG KYUNと組んでいるOGGYWESTの方は西荻を拠点に、近年コンスタントに作品をリリースしてる二人組。30男の焦燥感、メランコリックがユーモラスに歌われてて、同世代として非常にアツくなる……この「牛久」はとりわけ、冒頭からYAMAANさんの名前が出てくるし、日記のように具体的な内容でしみじみとエモく親近感湧く。OGGYWESTもNeibissも知り合いなので、知り合いだからホメるのか?と言われそうですが、そもそも自分は最終的に「自分の音楽と友達の音楽、あとは自分が生まれる前の時代の音楽しか聴いてない」くらいの状態になりたいので、身内ノリと言われようともガンガンホメていきます。