プレイリスト:あの世のクリスマス


Kip Hanrahan // 天国のバス
James Chance // Christmas with Satan
Jack Bruce // Make Love (Part.2)
松任谷由実,来生たかお // Corvett 1954
The Internet // Hold On
中島ノブユキ // プレリュード 嬰ヘ短調
Kamaiyah // Playa 4 Life
SPANK HAPPY // ヴィーナスからアントワネットまで
坂本龍一 // HEMISPHERE
Sleepy Brown, Pharrell Williams // Margatia
ENNY, Smino // Charge It Remix
Tyler Cole, Teezo Touchdown // Crying In My Car
KIRINJI // I ♡ 歌舞伎町
Remi Wolf // Last Christmas

タイトルは後付けで、単に最近聴いている曲ですが。ハンラハン「天国のバス」このライブ映像も素晴らしくいい……。ジョン・ゾーンとハンラハンが、ガザの侵攻について何か言及してないか調べたんですが、情報出て来なかったです。


SPANK HAPPYは配信解禁に合わせて……菊地成孔のサックスがしっかり聴けて嬉しいアルバム(第二期スパンクのアルバム全部に言えるけど)。カヒミ・カリィも参加。改めて聴くとやっぱりいいですね……。


J.coleとTyler The Creatorと見間違えちゃいますけど、Tyler Cole、LA出身のシンガー。ウィロー・スミスやウィーザーとの共演で有名だそうです。というメンツでインディーキッズにもウケそう感プンプンだけどまさにそう。


パパ活少女とそれを買う男の歌詞ですが、男が(パパ活男、と聞いてすぐイメージされるような)「逃げ切れる」世代の金満パパでなく、氷河期世代のパッとしない男として設定されてるのがオモロい……。90年代でも援助交際をテーマにした曲っていっぱいある(オリジナル・ラブ『ハニーフラッシュ』スカパラ『Dear My Sister』あとECD『ロンリーガール』もですね)けど「買う側の男」をちゃんと描いてる例ってほとんどないんじゃないでしょうか。

12/10 汚れたワイシャツを抱えた男たちの行列

12/某
栗金商店で買い物。掃除してたら千鳥格子のジャケットが出てきたので、じゃあ同じ模様のパンツをどこかで調達しようかな、と思ってた所で、ちょうど栗金の店頭にて、ほどよく暖かそうでこの時期良さげなものが売ってあったので購入。店主のTaishijiとひたすら談笑。毎度のことながら菊地成孔、ムーディーマン、ECD、マイルス・デイヴィス、大体この4人の話の話を延々繰り返す。たまにトーフビーツやキップ・ハンラハン、ジョージ秋山やつげ義春の名前が出てくる場合もある。私の20代の師である浜吉さんも香川から去って、ぼやきベースかつカルチャー的な話がガッツリ喋れる人が地元にかなり減ってきてるので、Taishijiの存在はありがたい。

友達、ひいては「茶飲み話」のできる関係、というのは大人になってから作るのは難しい。バンドなりDJなりやってると知り合いは増えていくが、週末にそういう場に行けば会うから喋る関係と、平日でもフワッと会ってダラダラ喋れる関係とでは、かなり意味合いが違う。今後の人生で友達って何人増えるんだろうかとよく考える。ゆらゆら帝国の「別に仲間なんて一人か二人いればたくさんだぜ」という歌詞がよぎるが、そういう気持ちもわかる気がする。

12/某
まだ確定ではないけど仕事の見積もり的なものを求められ、しかもあんまりやったことないケースの発注内容だったので、仲介してくれた人や、知り合いのミュージシャンと相談してから、うーむと考え込んだ後まあいいやとメール送信。


自分で自分のやってることに値段を付けるのはいつでも難しい。社会における自分の立ってる場所を測定するような作業だからだと思う。元々はそういう作業から遠ざかるために音楽とか作り始めたような気もするけど、もうそんな当初の思いはボヤッとしていて思い出せない。入江さんの名曲『教えて』の「せっかくここまで来たって言うのに/音楽とかなら適当にやれそうな気がしてたのに」という大・名フレーズという歌詞がよぎる。私は毎日、歌詞がよぎってるだけで日が暮れてるだけの男。

12/某
めちゃくちゃ寒いし、普通の平日だけど、何となく呑みに出かける。カウンター席で横にいた男が同席している女の子に何か恋愛遍歴のようなものを語っていて「メンヘラの女、あれだけはダメだね!俺もま~昔一週間だけ付き合ったけど、無理だったわ」「何がメンヘラなの?」「すーぐ束縛してくる!返事しないとキレる。だるかったぁ」などと会話していて、しかも自分と同い年の男だったので、なんやねんという気持ちになった。基本的に生きてて「メンヘラ」とか「セクハラ」とか「スペオキ」とか、四文字で略された言葉をなるべく使いたくない。あらゆる言葉の、四文字で略された瞬間に発生するあのみっともなさは何なんでしょうか?まあそう言いながら自分も絶対生活上そういう言葉使ってるんですが。


で、何となく腹立って深夜仕事終わりのダンくんと合流し更に呑む。行った先の店の人から「◯◯町のクリーニング屋に女優さんみたいな綺麗な子が働いてて、その辺に住む男たちが皆汚れたワイシャツを抱えてクリーニング屋の前に行列を作ってた」という話を聞いてめちゃくちゃ笑った。酒の席ではこういう話てゲラゲラ笑っていたい。

12/6 月が丸すぎて引いてます

11/某
アパッチ主催のEscapeに。ビートライブで11時くらいから出演。そもそもトラックメイカーは人前でライブする存在ではない、という前提から毎回トラックのライブ的なものをどうするか悩んで、機材の編成なども毎回変わるんだけど、今回はiPadとSP404mk2、KAOSSILATORという形でやってみた。

mk2はiOSと繋ぐとインターフェイスになり、iPhone/iPad内の音をそのまま出力できる……というのは話には聞いていたけど、実際やってみるとなかなか面白かった。

ある程度組み立てたベーシックなトラックをiPad上のrekordboxで鳴らしながら、mk2で指ドラムを重ねていきつつ、たまにKAOSSILATORで効果音的にシンセを足す……みたいな感じで数曲。なかなかコンパクトで良かったけど、iPadの音量が思いのほか小さいのや、やはりタブレットの画面がライブ的な操作だと難しいなと思った。イベント自体はアパッチのキッチリしたペースが遺憾なく発揮され、沖縄からのゲストmosaic404さんTECH NINEさんのライブもキマっていて、普段あまり見かけない友達も来ていて嬉しかった。

11/某
移動の疲れもあり、家でちょっと打ち込みする以外何もせず、ダラダラしていた……が、夜、YOMS夫妻のインスタから、内田るんさんが高松に来ていることを知り、合流させてもらう。話はなぜか京極夏彦~水木しげるの話題を中心に盛り上がる。場所は亀井町の時宅で、名前はよく聞くが初めて行った。

4品選べるプレートで、チーズオムレツ、いぶりがっこチーズ、焼き茄子、味噌汁と頼んだけど、どれも美味くて美味くてびっくりした。これで1100¥!絶対また行こう。

12/2,3
ivoryさん主催Sweetie Vol.13。パソコン音楽クラブの柴田くん……に、よく似た謎の男Vocoder GirlsがDJとしてSPゲストに。私もDJ。他の演者はU-TA、山ちゃん、初めましてカキウチくん。カメラ緑ちゃん。

柴田くんは4年前のSweetieでのパソコン音楽クラブとしての出演以来の対面。相変わらずのオモロ・ガイで面白かった。Sweetieは一応ベースミュージックがテーマとしてあるので、BPM70/140前後の曲でリストを作ってDJ。あんまりやったことない試みだったけど意外とハマって面白かった。自分の曲(CeeSTeeさんと数年前共作したEPのさよひめぼうさんのリミックス)もかけれたし、先日からの流れでトーフさんの曲もかけれた。
柴田くんことVocoder Girlsは前半はガッツリとテクノ、最後の方はFloating Points”Vocoder”をプレイして伏線回収しつつ、最後はCDJをメチャクチャにスクラッチしながらPizzicato Five”恋のテレビジョン・エイジ”をピッチ-10%くらいにしてかけて〆てた。U-TAがそこから器用に達郎のクリスマス・イブをかけてて、器用だった。広島や京都など西日本各地から来られているお客さんもおり、ありがたかった。感謝です。翌日は柴田くんと高松内のハードオフを巡る。普通に互いの学生時代の話(部活何してた?とか笑)などして盛り上がって面白かった。

水を掬すれば月手に在り──なのるなもない×YAMAAN『水月』

夢野久作『ドグラ・マグラ』の冒頭「胎児よ胎児よなぜ踊る/母親の心がわかって恐ろしいのか」のフレーズは有名だが、羊水に浸った胎児は一体どのような音楽/ビートで踊っていたのだろうか。『ドグラ・マグラ』に頻出する「チャカポコ」「ブウゥーン」といったオノマトペは、それぞれドラムマシンとサブベースの音のように思えなくもない……。4つ打ちのキックを心臓の音とし、ハウス・ミュージックを胎内回帰になぞらえて作られた坂本龍一の91年作『Heartbeat』は、坂本龍一が亡くなった後にもほぼ振り返られることのなかった隠れた作品ではあるものの、そのコンセプトは常に私の心に引っかかっている。鼓動のキックとリズム、水の流れ、命の源泉……。

トラックメイカーのYAMAANとラッパーのなのるなもないによる『水月』は、既に20年近い付き合いになる両者が──これまでにも、なのるなもないのソロ作にYAMAANは何曲も参加している──ついにアルバム単位で一つの世界観を築くべく、その手を取り合った一枚である。

2021年にリリースされた名作・CHIYORI×YAMAAN『Mystic High』で聴かれた、メンフィス・ラップ~トラップ~アンビエント~ディープハウス、そしてヒップホップの折衷というYAMAANの独自のトラック・スタイルは、更に研ぎ澄まされている。重量感あるキックとベース、きめ細やかなシンセパッドのアンビエンス、互いが干渉し合うことなく配置された音の壁……ミックスとマスタリングもYAMAAN自身が行なっている。

なのるなもないのラップは、時に歌うように、時に語るように、日本語としての響きを崩すことなくわかりやすい言葉で、精神や愛、時間といった深淵なテーマを諳んじる。その様子は、胎児の見る夢──宇宙、地球、生物の誕生から自分が生まれるまでのあらゆる歴史を夢見ていると言われている──の中のストーリーテラーとして、一人芝居の舞台を自由自在に跳び回っているかのようだ。

とりわけ、フィンガーズ・インク~ラリー・ハードの諸作を思わせるディープ・ハウス風のトラックの上で、性愛の哀しい悦びをスケッチする『優しくして』は、アルバム中盤に配されたひとつのピークポイントとなっている。TempleATSの盟友にして唯一の客演であるDJ SHUNによるスクラッチもまた素晴らしい。『水月』の世界観の中でスクラッチの音が聴こえると、スクラッチの快感とは即ち「時間をかき混ぜる」ことだと再認識させてくれる。

雨の降り始めの、柔らかな水滴の一粒一粒の感触が知覚できる時間から、あっという間に、滝行のように降りかかる水に打たれ、やがて濁流となり、流れ流され、気づけば水面にプカプカと浮かぶ自分に出会う……胎児は生まれ出る瞬間に、それまで胎内で見ていた夢を忘れてしまうという。なのるなもないとYAMAANが奏でる、この一連の音楽を聴き終えた後には、濃厚な夢から醒めたような瑞々しさが、しっかりと体に残っているだろう。

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*『水月』はアートワークとデザインも素晴らしく、尾道在住の画家・白水麻耶子による絵を起用し、CDケース自体が箱庭のように立体物となるユニークなパッケージとなっている(デザインはTakara Ohashi)。『ECDVD』のようにプラ軸だけで留められたディスクの存在がまたいい。ストリーミング、データでの販売もあるものの、CDでの購入をおすすめしたい。

**表題は、唐の詩人・宇良史による歌の「水を掬すれば月手に在り」という一節で、私の地元である香川県の栗林公園にはその名も掬月亭という茶房があり、この歌から名前を取っていると聞く。水面に浮かぶ月を掴もうとして、ただ水を掴む歌は文明や時代を問わず数多く残されているだろう。また日本の名所・庭園における「池」には、手の届くことがない月を、水の中に落として手に入れようという役割があったとも聞く(得月・掬月)。

11/26 どんなことも思い出さないでいいよ いつでもそばに

11/26
tofubeatsメジャーデビュー10周年イベント当日。絶対に遅刻できないので悩んだ末、前日に出演した地元のクラブイベントから、そのまま寝ずに早朝の始発で出発。新幹線の中で寝たら意外といけた。9時過ぎには品川に着きそのまま会場の恵比寿まで、アトレで軽く買い物、ラーメン(濃厚な煮干しだしの「おおぜき」)など食べて、会場の恵比寿ガーデンホールへ。ちょうど同じタイミングでやって来た神戸のラップクルーNeibissと合流、先日MP5(Neibissヒョンくんとキャロラインくんによる別名義)で高松に来た際に、自分がめちゃくちゃ泥酔した所を見られたので、会うなりヒョン君に苦笑いされる。

恵比寿ガーデンホールは体育館のような開放感ある広い会場で、会場に至るまでのレンガ作りの道も相まって、全体的にハイソな雰囲気。よろしおすなーと楽屋でヘラヘラしながら弁当のでっかいハンバーガーを食べていたら、そのままステージでも着て出る予定だったパンツが尻から落雷のような音を立てて破れ、気絶しそうになった。なんでいつも俺だけが。俺だけがいつもなんで。というような感情を3秒でスイッチし、普通に翌日着るために持ってきていたチノパンに着替え「全然問題なーいって本当問題なーい♪」と目で歌いながら、ケータリングのどら焼きも2個食べてOK余裕。

そんなこともありつつ、自分の出番もつつがなく了。終わりTBから「(後から映像などを見返すと)小鉄さんが出てくる時は、自分が素のホンマの笑顔になってますわ」と、これよく言ってくれて嬉しいんだけど、嬉しさ故に自分はいつも「そうですか、僕は人前では嘘の笑いしかしないですけどね」などと言ってしまう。本当に好きな男にこそしょうもない悪態をついてしまう。早く本当の何々とか嘘の何々とかがない世界に行きたい。そこはおそらくビニール袋がセメントの上でヒラヒラと風に舞ってるだけの駐車場のような世界だと思われる。イベントの様子などは動画などでいずれ公開される、はず、楽しみ。

オカダダさん大臣に杉生さん、やっと会えた船津くん、huezの皆さんにトマド社長、トーフファミリーなど久しぶりの人々から初めましての方まで大集合の楽屋。トーフさんの誕生日ということもあり、厳かな緊張感よりは、終始和やかな空気に溢れた時間で、人生のある一瞬の交差を感じて眩しかった……summit増田社長が「ねじ式」セーターだったのがテンション上がったし、VaVaさんにずっと気になってた「昔出した”Buzz Lightyear”って曲、ICYTWATのトラック買ってますよね?」という話をして2015年前後の地下アトランタ~サンクララップシーンの話題で盛り上がり、あと自分はFreddie Gibbsのウサギのパーカー着て行ったら、楽屋でヒップホップ好きのいろんな人に話しかけられて良かった。フレディ知らない方に「何のうさちゃん?可愛いですね」と言われた時は「かわいいでしょ。NewJeansってグループのキャラクターです」と答えた。

打ち上げは中華料理屋にて、北京ダックや麻婆茄子をどっさり並べてハイボールで全て流し込む。『難聴日記』では打ち上げに来なかったことを大イジリされていたTBだが今回は参加。最後の方はなぜかミッツィーさん、丹生さんキャプテンの岡山コンビ、杉生さんという4人のおじさん軍団に私一人だけがホモソーシャルに絡まれる謎のテーブルになっていた。トーフさんおめでとう&スタッフ演者の皆さん・そして来ていただいた皆様ありがとうございました。ジャケットにキャップのAKASAKA仕様の、よくわからないおじさんが登場してラップしても暖かく迎えて下さって感謝しかありません。

この曲もやってたけど「昔の友達みたいに話し合いたい夜 / どんなことも思い出さないでいいよ / いつでもそばに」という部分で、10年と言わず今までのあらゆることを考えて泣きそうになった。この10年かけて、何でもないことで泣きそうになる場面は増えたけど、実際に泣くことはかなり減ったなとよく思う。

11/19 君は天使じゃなくって ただのエチョナ

11/某
バキ童ちゃんねるにハマってずっと動画見てる。ぐんぴぃ氏の美声と話芸に圧倒されるばかり。(以下観てない人にはよくわからない、観てる人でもほとんど共感できない話)エチョナ回はとりわけ人気だと思うんだけど、なんでエチョナ回が面白いかというと、ネットの世論というか言論空間においては、何故かいがみ合い罵り合うものという前提ができているこじらせた男女(シャバい言い方だけどこれしか言いようがない。セクシー女優にせよBL女子にせよ。そしていがみ合いが発生するのはほぼほぼ男側の問題なのですが)が、別に仲がいいというほどではないにせよ、協力し合い、その場の空気を保ちながら、何らかの仕事(動画の撮影)を達成している……という様子が貴重だからではないだろうか。もちろん実生活だとそういう場面って別に普通にある訳ですが、ネットの、しかも「DT」というインセル適正高めのコンテンツ(DT即インセルではない。しかし限りなくそっちに転じやすい)の中でそれをやってるからより引き立つんだと思う。そういう意味ではちょっと希望あるなーと思う、かなり特殊な危ういバランスだと思うけど。

11/某
地元のアートスペースにてJACKSON Kakiさんの展示、プラス今日はアーティスト本人もやって来るということで街へ。寒いのに雨まで降ってて震えながら移動。JACKSON Kakiさん本人から作品の説明も聞けて良かった。作品もユーモラスかつアクチュアルでご本人も気さくな人柄で素晴らしかった。
さらに夜、Luxにて栗金商店プレゼンツGet Up With It Vol.2 ゲストにK-Bomb回。wakabaのDJ終わりでホンマくんのビートライブ(相当良かった。ビートアルバムとか出して欲しい)が始まるくらいのタイミングで行ったが、もうぎゅうぎゅう。お馴染みの顔ぶれにちらほら知らない人もいていい具合の混ざり具合。自分は耳が疲れやすい人間だと思うけど、この日はなぜかほとんど疲れず、基本的にずっと会場内にいた。音楽が良かったというのはもちろん大前提だと思うけど、何か不思議な出音だった気がする。K-Bomb氏相変わらずタフで柔らかい人柄がそのまま音楽になってて最高。MPCからクラッシュシンバルのサンプルをバシバシ出すだけで泣きそうになる。Da Hiraの出演が急遽体調の都合でキャンセルになったことだけは心残りですが全部いいイベントで良かった。イベント終わってからそのまま会場で打ち上げっぽい感じで呑んでると、人に「お前がK-Popを聴いてるのは若い女と話を合わせるためだけ」と言われたり、テンション高ぶり過ぎたTaishijiからタックルされてLuxの床に転がったり、最後は節子ママもやってきてK-Bombと絡んだり、かなりワイルドな夜だった。たまに思い出すタイプの夜だなと思った。

「この曲良くな~い?」を求めて

ギャル芸人ゆーびーむ★(ええやんシューシューaka横柄ドカピカじいさんakaだーりんず松本りんすの伴侶としても知られる)のギャルコント?フリップ芸?の中の「この曲良くな~い?」というセリフをふと思い出した。それまでの笑いの流れと関係なく、BGMでかかってるEDM風の曲に急に反応する……みたいなギャグだった気がする。

この曲良くなーい?はオチで出てきます


「この曲良くな~い?」実はものすごく素晴らしい一言なのでは?と思う。「知らない曲に反応する」ということの一般的な意味でのハードルの高さみたいなことをよく考える。DJとかクラブ関係の人ならなんとなく言わんとすることは伝わると思うのですが。別に皆が知ってる有名な曲をかければいつでもウケる訳でもないし、またそういう選曲が悪い訳でもないですが、まあDJに限らずですけれど、いつでもヒップな選曲だけがささくれだった己が自意識を満たしてくれるという幼稚さを後生大事にして生きているレコード(別にCDでもmp3でも何でもいいんですが)マニアには永遠の悩みですよね。俺だけが知ってるいい曲の良さを誰かと共有したい、いい曲を知っている俺を知って欲しいという。わかりますよ!

でも大体、知らない曲よりは皆が知ってる曲がいいんです。これは自分もそう。売れてるものがいいとかそういう話でもなく。で、それ(知らない曲に積極的に反応する人は少ない、ということ)はもはや嘆くようなことですらなく、既に知っているものの確認作業の方が脳みそなり精神なりにとっても安心感と快感があるのは普通のことだし、自分も基本的にはそうだと思う。モナリザなどの名画はなぜ「名画」とされているのか?という研究で『それが「名画」として繰り返し何度も目にするから』という結果が出た、というミもフタもない記事がちょっと前に話題になりましたよね。

そりゃわたくしは人よりは「この曲良くな~い?」適正はそりゃあると思いますけど、いっぱい聴く音楽のうち本当に未知なものを積極的に聴こうとしてる瞬間ってあんまり無いよなーと思う。自分より若い人の作る音楽とか年々聴かなくなってるし、それが悪いとも思ってないし。「既に知っているもののバリエーション~こんなんなんぼあってもいいですからね」は「まだ知らないもの」としてカウントできないですからね。ほとんどの「マニア」はバリエーションをたくさん欲しいのであって、未知なものを得ようとする時間は意外と少ないはずです。ポルノと同じですね。

客よりも演者の方がフロアーに多い、という問題は音楽と言わずいろんな表現・発表の場にありがちな場面だと思うけど、ちょっとマニアックな音楽性のクラブイベント・かつそれも地方となると、そういう場面がぐんと増えますよね。DJがかける曲に反応するのもまた別のDJ、という。それが一概に悪い訳ではないですけど「クラブに来るお客さん」はどうやったら増えるんだろうというのはよく考える。「この曲良くな~い?」のマインドを皆が持つようになるにはどうしたらいいか、とも言い換えられますが。でも繰り返し言うけど、知らない曲を積極的に聴きたいっていう人は本当に少ないと思うし、それもしょうがないとも既に思ってる。突き詰めて考えていくと「どうもなりません」になる(自分の思考は大体こうなので、あまり考えすぎないようにする)んですが。



アイルランド出身のALTの人から聞いた話だったと思うけど、イギリスの若者にとっては「クラブに行く」ということが、こっちの若者で言う所の「カラオケに行く」くらいの気軽さらしく、日本の若い人でクラブに行くのは、すごくチャラい人か、それなりにマニアックに音楽が好きな人に限られるよね。というようなことを聞いたことがある。イギリスの若者にとってナイト・クラビングはもっと身近だと。じゃあイギリスの若者はそんなに皆、マニアックな音楽に詳しい人ばっかりなの?と聞くと「そういう訳じゃないけど、知らない曲でも『これはいい曲だね』とか『今日のDJあんまりイケてないね』というのは皆、感覚として持ってる」とのこと。それ聞いた時は、それだぁ~!と感銘を受けたものの、そういうのも国民性とかの話になっていきそうで、一昼夜にしてどうとも出来ることじゃないだろうし。イギリスって言ってもロンドンとヨークシャーとかで全然違うと思いますしね。

「この曲良くな~い?」は、事前の情報や予備知識もなく、自分の感覚だけで良し悪しをジャッジする勇気……いや勇気とかですらなく普通にそういう好悪を気軽に表明して見せる、屈託のない意思の強さの表れがここにある……でもそういうのって今一番嫌われそうな気がするんだよなー。

ここから下は、最近、自分が「この曲良くな~い?」になってShazamした曲です。Shazamがアップデートして、スマホの画面上で鳴ってる音声も検知できるようになって、インスタのストーリーとかでかかってる曲もサーチできるようになって最高。Lampちゃんと聴いたことなかったのかなりシャバい自分ですがでも今から聴くんで大丈夫です。

11/12 Chillからマターリの時代へ

11/某
ひたすら映像の仕事。進捗の報告の際にも特に問題なく、スルスルっと進められてありがたい……。夕食後に外に出ると、11月というのに何か春先の夜のようなじめっとした暖かさがガスのように漂っていて不穏……空気をかき混ぜるようにひたすらウォーキング。帰宅したらやっぱり空間がじめーっと重たい感じ、普通に汗かく。意味わからんありえね~気候。グレタさんあんたは正しかった……と言いながらエアコンを除湿で入れる。

11/某
「Chillはもう古い、これからはマターリの時代」とツイートしたら何故か小バズしていた。こういう時は大体「会話をミュート」で通知来ないようにして、後でちょっとだけ見返して、どういう層のアカウントにRTされたのかを見るけど、今回はなぜかBL界隈のアカウントの間で伸びてた。何でだろう……と思ってちょっと調べてみたらどうも、ある女性向けイケメン系ゲームに「無口・テンション低めの少年(格好や趣味はストリート系)」と「なぜか古いネットスラングをよく使うグイグイくる不思議くん」みたいなキャラクターが出てくるようで「Chillはもう古い、これからはマターリの時代」が2人の組み合わせにぴったり、ということらしい。もちろん私はそのゲームもキャラクターも全く知らずに書いてる訳ですけど、ネット(というかSNS)の力学として、ちょっとした挙動が何かの拍子にまったく違う文脈に回収されて、まったく自分の預かり知らぬ所で人々を巻き込んで膨らんでいく所があって、Chillからマターリとか言ってる内はいいけど、これがもっとセンシティブな話題やポリティクスにまつわる内容だと怖いよなーと毎回思う。

11/某
NiziUの韓国デビュー曲、サイコー!めちゃくちゃポップでアイドルアイドルしてていい……K-Popの魅力はサウンドの新しさ、ダンス・ミュージックの新進のクリエイターをガシガシ投入してる部分がデカい訳ですが、もはやアイドルとは思えない!という曲よりは、最終的にはポップスに落ち着いてるような曲にぐっときてしまう……虹プロジェクトは観てたけどその後の楽曲は正直ピンと来てなかったNiziUがぐっとくるトラックの曲出してくれて嬉し〜。

11/某
トーフさんのHIHATT8周年イベントでのDJがYouTubeに上がってるので見る。2時間強たっぷり、トーフさん自身の楽曲やリミックス、外注仕事、レーベルからのリリースなど、tofubeatsによるtofubeats全部盛り2時間セットという内容で、非常に濃厚。この曲あったなーというものから未発表曲もまじえてお腹いっぱい、いやー10年やってるとこんなに曲っていっぱいあるもんなんですね……とか思ったけど11/26のメジャー10周年イベントでやるための曲まだまだ残してるな……と途中で気づいて愕然。いい作品を作る云々の前にまず大量に数作ってる、という人に対して自分は憧れる。ちなみに11/26のイベントは自分も出ます。

中盤の方で、自分が昔作ったピクニック・ディスコ – LADYという曲のトーフさんのブートエディットがかかってて、懐かしい気持ちに。ライブの音源とかも混ぜ込んでカッコいいトラック。自分が書いたリリック久しぶりに見て「最高だな~」と惚れ惚れした。自分は自分の作るトラックは、まあ悪くないなって時もあるし、もうちょっとこうアレですね、という時もある。書いた文章については、書いた時はよくても、何年後か見ると「なんか余計な部分多いなー」と思いがち。ただ歌詞とかリリックに関しては、書いた時からその後見ても別に違和感ない、全然自信ある……まあたまにキツいのもありますが「LADY」はかなり良く出来たなーと思う。まあラップの発声もうちょっとちゃんとしろよとかピアノでか過ぎーベロシティサボり過ぎーとかはあります。
ちょっと前に入江陽さんと久しぶりにあって、このご時世にどういう「歌詞」を書くか、みたいな話をしてから、割と歌詞書くの面白そうだなという気持ちに数年ぶりになってきた。来年の頭くらいには自分のソロ名義でメロディのある歌の曲を出したい。

11/6 トリートメントもない話

11/某

昼、リモートでインタビュー。ある楽器メーカーのサイトに掲載される予定。

以前はインタビューの現場というのは、会話の間が沈黙で弛緩することなく、丁々発止のやり取りで大盛りあがりになればそれが面白い原稿になる、と漠然と思っていたけど、最近別にそういうことでもないなと思った。用意した質問よりもその場でドライブしていく話題の方に「真相」がある、というように思っていたけど、それも違って、聞くべきことは聞いて、それに対してその場で考えてもらったことを時間をかけて喋ってもらい、なおかつぽろっとこぼした言葉も拾う、みたいなやり取りを経て、それをまとめていく……という感じ。結構な数の、インタビューの文字起こし的なバイトをした結果、当初の考えからそのようなスタンスに変わっていった。

大盛りあがりで丁々発止のやり取りをそのまま文章化したら面白くなる……というのは対談や鼎談ならあり得るのかも知れない。でも浅田彰と島田雅彦の対談本は『天使が通る』というタイトルで、フランスの慣用句で、会話が途切れて何となく沈黙が訪れることを「天使が通った」と言うそうで、二人の会話は実際そういう場面が多かったからこの書名にした、というようなことを言ってたしなー。あと沈黙と言えば村上龍のRyu’s Bar。村上龍がホストのトークバラエティなんだけど、テレビのテンポなら普通は切るような「間」もそのまま流してるやつ。まあでも会話というのは常に小政治だなーとここ数年はよく思います。

夜、燦庫でyoso軍団(仮称)のDJイベント。全体的に現在のUKっぽいノリの選曲。その後Luxで10年ぶりくらいに藤井さんとまともに長時間喋った。

11/某
夜、WAXGATE RECORDSのニ階で試験的に行われたDJイベント的な催しに顔出す。天草さんの有名どころからB級C級のニューウェイブと80’sアイドル歌謡、90’sテクノなどおっさんパワー爆発の選曲でたじろいだ。XTC – Science Friction(ンネンネンネンネ♪)やJames White & The Blacks – Contort Yourself(Remix)(最高。血液が一瞬で中学生になる)やトーキョーゲットープッシーや最後はボーンスリッピーもかかっていた。近年全く会わなくなってた昔お世話になった知り合いもいて面白かった。

11/某
本格的に寒くなる前にコート欲しいなーと思って見に行ったが、それより先に目についたスニーカーを買ってしまい、コートは次回にした。そして今日はジメッとした春の夜のような気候で微妙に蒸し暑い。暑いなら暑い!寒いなら寒い!はっきりして欲しい。もう秋晴れのちょうどいい気候とかは期待してません、地球に。

夜、Masaki Takashimaさんのライブ。新しいアルバムのリリースパーティ高松編。一音目からハッとするような音作りで引き込まれる。『読書感想文』で何回かある内の最初のピーク、ゲストを交えての演奏、多く喋りすぎないMC、全て素晴らしかった……。マサミさんは10年以上昔から知ってるけど、より一歩よく絡むようになったのはここ数年。音楽作ったりDJやったりするのも、各々の生活や人生があるので一概に「続けてること”だけ”が偉い」とは思わなくなったものの、それでも何年も一貫して続けている人はかなり少ないし、更にその上、音楽の内容もぐっとくるとなると、もう地元にはめちゃくちゃ少ない。Masamiさんはその数少ない一人。俺もがんばるぞ!と思ったけど、帰宅してからはスマホのゲームしかしなかった。でも面白かったから問題ないです。

Masaki Takashimaの新作の情報はこちら。このページの下の方に私によるMasamiさんへのインタビュー記事もあります。ぜひ

10/31 激オシャレなん?激オシャレなん?

10/27

昼からZoomで打ち合わせ。久しぶりの映像の仕事。メールで話してる内はわからなかったけど、担当氏からZoomで「実は小鉄さん昔から互いにツイッターフォローしてるんですよ、◯◯ってアカウントです」と言われる。もう何年も前からフォローしてる方だったので驚き。自分のあのしょうもないツイートの数々を踏まえてなお仕事を振ってくれる方々には感謝しかない。これからも更に円熟味を増しアブラの乗り切ったしょうもなさを追求していきます。

今回の映像仕事はイチから作るのではなく、既に用意されたイラストレーターの方が作ってくれた素材を動かすようなやり方で、作業工程で絵をじっくり見ることで、普段見ている時とは違う細かい所まで目につくから学びがあって面白い。

自分は10代のころは絵とかマンガを描いていたのもあって、プロのイラストレーターや漫画家の方には人一倍憧れや尊敬の念がある……というかこのSNS時代、Instragramとか見てると、根本の絵のレベルも高いしデザイン的にもシュッとしていて、しかも作品をハイペースに量産できてて、あまつさえ描いてる本人もオシャレでイケてるみたいな人がゴロゴロいて、自分が絵描いてだる人間だったら途方に暮れてるだろうなーと思う。でも音楽もそう変わらないか?

10/28
アパッチと岡山へ。エビスヤプロでAIWABEATZさんやDaisuke Kondo、Keita Sanoらが出るというヒップホップ~ハウスの折衷型のイベントへ。

Daisuke Kondo、Keita Sanoは岡山在住ながら海外のレーベルからもバシバシとクールなハウスの12インチ(Keita Sanoに至ってはハウスに留まらずもっといろんなジャンルで作ってる)を出してるナイスガイ。同世代の同じく岡山在住のプロデューサーSHIZKAと合わせて大活躍している二人。数年前この3人にインタビューした記事をRAに書いたけど、写真や全体の雰囲気含め自分が書いて気に入ってる記事ベストのひとつ。ちなみにこの日SHIZKAは東京でYAMAZINのリリースパーティに出演していたとのこと。

フロムO-Town~岡山から世界へ https://ra.co/features/3181

トッド・テリエ以来半年ぶりのエビスヤは喋って歩いてると道に迷って予定より30分くらいムダに歩いてしまった。着くとすでにアイワビーツさんのDJ。2000年前後のサウス・ヒップホップをヒットチューン織り交ぜつつガンガンに流してた。エビスヤでこういうの聴くの初めてかも知れない。デカくて良いスピーカーからベースの効いたダンス・ミュージックが流れると、音楽が単なる「物体」のように感じられる瞬間があって面白い。ボンボンと発せられるロウの振動が、銭湯に置いてあるひと昔前のマッサージ椅子みたくボコッと盛り上がってウネウネと蠢いてる感じ?

この曲のフックが「激オシャレなん?激オシャレなん?」に聞こえて面白かった。皆は激オシャレと言ってるけど本当にそうか?激ってほどか?と小石を投げてる物言い野郎。そういう奴と語り合いたい。もうそういう奴としか喋りたくないですね!

Daisuke KondoことコンちゃんのDJもオシャレかつディープなハウス全開で良かった。3時過ぎからのKeita Sanoのライブセットはますますカオティックに、ディストーションかけまくったベーシック・チャンネルみたいな瞬間もあって凄まじかった。5時半の始発で帰宅。

10/29
岡山から帰って来て風呂入って7時くらいに寝てたら、11時過ぎにメッセージで「小鉄さんお疲れ様です。シショウやっぱり来るそうです。11時半からのステージです」とのこと。やっぱり来るんかい!と飛び起きて着替える。

香川大学の学祭にハリウッドザコシショウが来ることを一週間前に知って大喜びしていたが、3,4日前にシショウがツイッターで「がっつりインフルやっちまいましたわ~関係者の皆様すみません」と言っていて、これは学祭も無理だろうなーと思ったものの、公式に中止の報も発表されず、ギリあるかも……?と思っていた所、やっぱりやるようで、香大生の知り合いから先述のメッセージが届いたという訳です。Hくんありがとう。誇張ものまねは魔界村や古畑といったクラシックを中心としながらも、ほいけんたや犬系彼女などの現行ネタが学生らにドカンとウケていた。新しい方が若者にウケるのはお笑いと音楽で逆なような気がする。

夜、神戸のラッパーMP5(トーフビーツ客演でもお馴染みNeibissヒョンくんとキャロくんの二人組)がゲストでアパッチ山ちゃんtagamiなどが出るイベントに行ったが、数年ぶりくらいに大泥酔して大醜態だった。ここには書けません。まあこういう小鉄くんもたまにはキュートですねということで皆さんに許して貰った。