Girl Ultra & Little Jesus – Punk Tiny Deskにも出演しているメキシコの人気シンガーであるマリアナ・デ・ミゲルによるソロプロジェクトGirl Ultra(名前最高)と、同じくメキシコの5人組インディーロックバンドLittle Jesus(名前最高)による共演。Girl Ultraは普段はヒップホップというかR&B系のシンガーなんですけど、この曲はLittle Jesus寄りの青春パンク(死語?)風で、相対性理論みたいにスカスカな曲調がぐっと来ます。というかサビの譜割りとか「気になるあの娘」にしか聴こえない。
Tyla – Water これはもう今売れに売れまくってる、TikTok経由でバズり散らし、南アフリカ出身のソロ・アーティストとしてはヒュー・マセケラの1968年以来の記録的なヒットらしいですが、確かに素晴らしい~素晴らし過ぎ~素晴らし過ぎすぎる~タイラはヨハネスブルグ出身の21歳のシンガーで、2021年のデビュー曲「Getting Late」から国内では既に人気だったもの、この曲で国際的な成功を得たようです。アマピアノ~ディープハウス風のトラックにこの歌声、シルクの手触りのようなミックスが気色良い……。Summer Walkerのリミックス?での共演もいいです。
Busty and the Bass – Never Get Enough このバンド名何?って感じですけど、カナダ・モントリオールのマギル大学内で結成された学生バンドとしてキャリアをスタートしながら、アルバムにはジョージ・クリントンからイラ・Jまで参加する、なかなかシブい感じのソウル/ファンク・バンドです。この曲では同じくカナダ出身のシンガーソングライターKatie Tupperをフィーチャリング、ずっと鳴ってるエレピのリヴァーブが気持ちいいネオソウル風。多分この感じで近々アルバムが出そう。
Yussef Dayes – Crystal Palace Park アルファ・ミストやトム・ミッチュとの共作でも有名なUKジャズ・シーンで活躍するドラマーにして複数の楽器を操る才人の最新作。これはオノマトペ大臣がシェアしてて知りました。瞑想・宇宙的なたっぷりとしたエコーがやがてドライになり、街(公園)のざわめきで終わるという、彼岸→現世帰還型のアンビエント・ジャズ。ナムルックのKoolfangとかこういうの昔からたまらなく好きです。
”Make Love 2″はキップの85年のアルバム『Vertical’s Currency』に入っており、ボーカルはこの時代のキップのアルバムには欠かせない盟友にして元クリームのジャック・ブルースが歌っているのですが、そもそもジャック・ブルースの83年のソロアルバム『Automatic』に収録されている曲なので、キップのアルバムのバージョンはセルフカバー的な意味合いもある……と思うのですが、この辺り詳しい人がいたら教えて欲しい。
1980年には、マフィアから借金をしてレーベル「アメリカン・クラーヴェ」を立ち上げ、テオ・マセロやDNA(凄い振れ幅)の作品をリリースし、81年には自らの初リーダー・アルバム『Coup De Tête』をリリース。以降アート・リンゼイ、アントン・フィアー、ジャック・ブルース、スティング(!)、ジェリー・ゴンザレス、アストル・ピアソラなどジャンルを問わないメンツを一同に集わせ、ミュージシャン≒プレイヤーというより「場(シーン)」を作る映画監督のようなポジションで多くの作品をリリースしております。
しかし改めて”Make Love 2″の歌詞が素晴らしい。凄まじい厭世観の中にひと粒だけの希望がきらめく……でも一歩間違うとこういうのも「セカイ系」みたいに思われちゃうんでしょうか?ちゃんと「社会」が描かれてるセカイ系にぞくっと来るんですけど、そもそも社会が描かれてたらセカイ系じゃないですよね。でも多かれ少なかれ「セカイ系」にならないと歌(歌詞)なんて書けなくない?というのが最近考えてることです。狂ったセカイでやりたいことはただ一つ……(〆)
ということで去る10月8日は岡山は井原市の中世夢が原で行われた野外フェスSTARS ON ’23にて、tofubeats Special Live Setという名目でトーフさんのライブ中に”Vibration feat.Kotetsu Shoichiro”でラップしました。しとしとと霧雨が降ったり止んだりの微妙な天気でしたが、それもまた「エモ」だったんじゃないでしょうか。雨上がりの夜空に…ドラマティック・レイン…はじまりはいつも雨…雨上がりの夜空に(2回目)…ウッ、元々、自分よりひと世代上の歌謡曲に慣れ親しんできた結果、まあ若い頃は「若いのによくそんな古い曲を知ってるねえ」などと年長者にチヤホヤされてた訳ですがそれから十数年、今やたまーに若者とカラオケ的な空間になると、歌う曲がすぐ無くなってしまって恐ろしいんです。先日の東京滞在時に、尊敬する漫画家であるかわかつとくしげ先生(私と同世代ですが私以上に古い時代の漫画や音楽「過去」を掘り下げている尊敬すべき探求者 近過去を見つめる人は現実を拒み古いものに閉じこもっているのではなく、過去から演繹してあり得たかも知れない未来を見つけようとするオルタナティブの開拓者なのであります かわかつ先生はまさにそう)と中野~新宿方面をおデート(終電を失いひたすら歩き続けた)中、かわかつ先生ってカラオケとか行くんですか?何歌うんですか?と聞くと「僕は軍歌しか歌わないです」とのこと。かと言って別に何か強烈な政治信条を持ち合わせてる訳ではないそうです。シビレるなー。